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海外企業とのオンライン商談 成約につなげる5つのポイント

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新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)のパンデミックを受け、私たちの過ごし方や働き方は様変わりしてきています。生活環境の変化はとても早く、常に変わり続けていることから、「ニューノーマル」ではなく、「ネバーノーマル」という概念で常に変化に適応し続けることを提唱する動きも出てきています。

ジェトロのような公的機関や民間企業が提供するプラットフォーム上のオンライン商談やビジネスマッチングサービスも増えつつある現状、一度も海外に出向かずともメールやオンライン商談だけで成約につなげられるのか懐疑的な方もいらっしゃるかと思いますが、おっしゃる通りです。お客様の商品やサービスの世界的な競争力にもよりますが、越境ECの小口取引とは違ってまとまった取引量を前提とするB2B取引の商談の場合等はそうそう容易なものではありません。オンライン形式の商談は参加がし易く気楽ではありますが、ともするとオンライン空間に現実味が薄れ、具体的に進展しないケースも多くあります。

2020年1月、当社ではある日本企業様のベトナムへの販売店開拓をご支援する事になり、現地販売店候補企業のリストアップをおこなったところでコロナに出鼻をくじかれ暫くは様子見となったのですが、想定以上に状況の長期化が予想されたため、お客様と協議の上、事業計画は止めることなく、オンライン商談を前提にできる範囲で進めていこうということになりました。

そこで春先より、リストアップした現地販売店候補企業に対する商談の申し入れを開始し、2020年6月後半の2日間で現地企業5社とZOOMによる個別のオンライン商談を実施。お客様はその中の1社と2021年1月付で正式なベトナムにおける独占販売店契約(3年間/毎年最低発注金額の縛り有)を締結し、翌月には初回受注分の全額前払い入金と商品輸出までの目標を達成されるに至りました。

ここでは、その成約に至るまでのKFS(Key Factor for Success/重要成功要因)を5つのポイントに整理してご紹介申し上げます。

 

【海外企業とのオンライン商談 成約につなげる5つのポイント】

◆ポイント1-適切なプレゼン資料の準備

初対面の海外企業に対して商談を持ちかける、つまり商談アポイント取得にあたっては、まずはお客様企業とその取扱い商品やサービスが利益をもたらすものであることを適切に相手に訴求する必要があります。ビジネスパーソンには日々数多くの情報が飛び交う現代でもあり、いかに短時間に相手の視覚や思考、価値観に訴求できるかの工夫が必要で、最初から大量の文字情報中心のカタログデータをどっさりと送りつけてもほとんど読んではもらえません。

今回の商談では、簡潔な企業プロフィールを入れた商品紹介資料をパワーポイント数ページ内にまとめ、英語とベトナム語に翻訳して2種類のPDFファイルを作成いただきました。グローバルな教育機関のランキングによるとベトナムは日本より英語力が上になっているものもあり、外国企業と商談しようというレベルの方でしたら英語資料だけでも良いのですが、英語と相手母国語の資料があればやはり母国語の資料の方が開いていただき易く、内容も比較的容易に理解いただけます。また、母国語版があると先方社内や関係先に英語の不得手な方がいらしても日本企業との取引検討ミーティングや販売戦略検討などの局面で活用いただけますので、現地母国語版も予めご準備されることをお勧めします。

尚、海外展開を計画される日本企業様のご相談内容の多くは残念乍ら「マーケットイン」ではなく「プロダクトアウト」。つまり日本に今ある商品やサービスをそのまま海外で売れないだろうか、というものが多いのですが、現地ニーズの有無やニーズの内容を探るためのマーケティングや市場リサーチのプロセスを省略され、現地での競合商品の研究もなされていない状態のお客様が多いのが実状です。海外商談時に先方からよく聞かれることは、"ベンチマークとなる企業や競合商品はどこだ"、"この商品のどういった点がどう優れているのか"、"この商品は私にどんな利益をもたらすのか"という点です。商談の働きかけに先立ち、自社の商品やサービスにあらためて向き合っていただくことでこれらの要点を簡潔にまとめた資料を準備し、より技術的な詳細資料等は実際の商談以降に提示するようにされると良いでしょう。

また、お取扱い商品によっては、その良さを相手に訴求するための使い方や食べ方までも実際に見せた方が良い段階があります。例えば、商品が風呂敷ならば、"単に日本的な文様のきれいな布"ではなくその使い方(包み方)のバリエーションまでお見せするとか、商品が食べ物であれば、その食べ方や香り、食べた時の触感、音、そしてその味に合う飲み物までご紹介する、という具合です。適切な段階で平面的なカタログ的データに加えて、短い動画に収めて商談時に観てもらうとより効果的です。

 

◆ポイント2-決定権者への的確なアプローチ

現地販売店候補企業のリストアップをご自身でなさり、ウェブ上で公開されている代表メールアドレスやお問合せフォームから英語でDMメールを送って取引の打診をされている方もいらっしゃいますが、その反応率、開封率はかなり低いものになります。英語圏ならまだしも、その国・地域特有の言語が公用語である場合に、いきなり会社の代表アドレスに見も知らない相手から英語の書面が届いても、メールを各担当者に振り分ける役割の人物の目に留まった段階で無視され、削除されてしまうのが関の山です。

当社の場合は、この種の業務では現地に在住するネットワークの者とプロジェクトを組んで業務遂行します。現地時間、現地語、現地商習慣等に基づき候補企業の代表電話にまず連絡を入れて用件を丁寧にご説明。そして海外企業との商談や購買を担当される責任者、決定権者氏名とそのご連絡先を聞き出し、その方に直接現地語を添えてお客様プレゼン資料をお届けします。そして一読いただいた頃を見計らって再度確認を入れ、ご興味の有無や商談意向確認を実施しますので、商談アポイント成約率がかなり向上するとともに、この時点で相手の要望や感想が引き出せればテストマーケティングを兼ねた活動ともなり、日本のお客様にその内容をフィードバックさせていただくことで、仮にアポイントは取れずとも次の営業活動や商品開発に生かせる有益なマーケティング情報となります。

今回成約に至られたベトナムの相手企業も、最初の商談打診時より常に決定権者である社長ご自身に対応いただけたため、詳細条件交渉、契約書面すり合わせ、マーケティングプラン作成、初回発注、お支払いまでの意思決定がとても迅速でした。

 

◆ポイント3-継続的な対面コミュニケーション

6月後半の5社との初回商談は、かねてよりベトナム政府も教育機関等に利用を推奨していたZOOMを使ってのオンライン商談を前提に準備を進めましたが、相手企業にもWifiは整っていて比較的スムーズな環境でした。時にミーティング参加人数が多く、通信が不安定な時には発言者以外は画面オフ・音声ミュートなどで対応いただき、特に大きな問題も無く進行できました。

初回商談後は、意気投合した成約企業の社長とお客様担当者との間で英文メールによる細かい条件交渉等が開始されましたが、メールはすべてC.C.で当社にもご共有いただき、月に1回程度はZOOMミーティングをセッティングしてなるべく対面でコミュニケーションを深めていただくようにしました。取扱い希望商品の選別、卸価格等の各種条件交渉、契約書条項等々、込み入った内容やネガティブ情報も正しく相手に伝えて理解の確認と合意を得るにはやはりメールの文字情報だけでは不十分。微妙なニュアンスや理由等の補足説明を交えて相手の感触や理解度(顔の表情や何気ない仕草、語調等も含む)を測るには、オンラインとはいえやはり対面コミュニケーションが不可欠です。最終的に契約書締結までの7ヶ月間にZOOMミーティングを7回と、先方の従業員向けの商品販売研修を1回実施、重要な局面ではメールに頼らず、対面でのコミュニケーションを欠かさないようにしていただきました。
*企業によってはもっと商談期間は短縮できますが、今回ご支援させていただいたお客様は上場企業で、社内調整や意思決定等に非常に時間を要された点、現地所管庁の輸入認可を取得する必要がある商品であった点をご考慮ください。

尚、ZOOMもレコーディング機能を活用できましたので、それがミーティング実施後の議事録作成にも役立たれましたし、商談時に相手に知られないよう日本側出席者間だけで急ぎの意思疎通や情報交換が必要になった際は、各自手元にチャットアプリを起動させたスマホを用意するとか、PCのデスクトップ上にチャットアプリを開いておき、それを緊急連絡に活用しました。ZOOM自身のチャット機能よりもそのアプリの方が文字が大きく見易く、添付ファイルも送れ、迅速に情報が共有できるという利便性がありました。

 

◆ポイント4-オンラインとオフラインの融合

ベトナムはコロナによるロックダウン(社会隔離政策)には早期に着手して感染封じ込めに成功し、5月半ばには防止措置が緩和されて経済活動も再開に向けて動き出していましたので、まだ相手に一度もお会いしていない状況での初回商談時(6月後半に2日間で5社)には、現地在住ネットワークの日本人男性と通訳の女性がベトナムらしくバイクにノートPCを積んで各企業を先回り訪問してZOOMミーティングの環境設定をしてもらいましたので、いずれの商談も円滑なスタートが切れました。

商談で使う資料は予め先方にはデータで送ってはありましたがどこまで目を通していただいているか判りません。念のため現地側で印刷したものも当日は持参し、ZOOMの画面共有で判りにくい部分、説明しにくい部分などはその紙の資料で確認いただくようにしました。そして日本から事前に送付しておいたサンプル品1セットも持参してもらい、商談相手にはオンライン中も実際にパッケージや商品の実物を見て、触って、匂いをかいで体感をしていただきました。商談後には相手企業のプレゼン資料、名刺、社内を撮影した画像などもリアルタイムにチャットアプリでデータ送信してもらいましたので、まるで実際にお客様が現地に出向いて各企業を訪問されたかのような感覚です。オンライン上ですべてが簡潔する完全バーチャルな商談も気楽ではありますがそればかりですと、ともすると現実味が薄れ、相手側の購買・取引意欲も薄れてなかなか商談が次に進まなくなります。このように実際に現地在住日本人や通訳者が商品を持って訪ねて行くことでオンラインとオフラインを融合させ、現実感(リアリティ)を強めることができ、このことは特に2回目以降の商談への進展にも奏功したと考えます。

尚、各社とのオンライン商談は英語ではなくベトナム語が主体のため日越通訳者を1名手配しましたが、現地在住通訳者にはなるべく事前にミーティング資料の日本語版を送って通訳内容を確認いただき、不明点等はオンライン商談の前日等にZOOMミーティングで解消しておくようにします。通訳を入れると商談も2倍近い時間がかかるため時間設定には注意が必要で、時間短縮を図るための事前準備も必要です。

 

◆ポイント5-初回商談後のきめ細かいフォローアップ

1度のオンライン商談だけで契約締結、支払い、輸出開始と進むことはまずありえませんので、事後のフォローアップがとても重要となります。初回商談時に持参したサンプル数には限りがあり、手に取って体感いただいただけで持ち帰りました(これはあえて次の一手につなげるための戦略でもありました)。想定通り、初回商談時に反応の良かった3社には後日サンプル品を無償提供されることとなったのですが、今回の商品がベトナムの輸入管理品目でもあり、EMSやDHLで適度な量を気軽に直送することも叶いませんでした。万一商談相手に直送して通関トラブル等が発生すると先方にもご迷惑をおかけすることになりますので、この時も一旦現地ネットワークの者に複数回に分けて送り、無事に受領できた後に一式まとめて相手企業にお届けする方式をとりました。

そしてサンプル品を体感いただけた頃を見計って、日本のお客様担当者より感想やご意見を伺うための2回目のZOOMミーティングのご提案を経て、商談先を最終的に1社に絞り込みました。これらの連絡手段は、お客様担当者より直接英文メールで用件や議題等を事前に伝えていただく傍ら、現地ネットワークの者がこの機に先方とつながったZalo(ベトナム版LINEのようなSNS)を通じてベトナム語で実施日時を調整させていただくなどの細かいフォローを併用。ベトナムでビジネスでも日常的に使われているZaloで、現地在住者を経由してではありますが現地時間(ベトナム時差:日本より2時間遅れ)に現地語で瞬時にコンタクトが取れるため、先方も日本のお客様担当者とオフラインでの面識が無いとはいえ、安心して契約に向けての段階を踏んでいただけたようです。ちなみにベトナムで人気のSNSトップ3は、1位Facebook、2位Youtube、そして3位がZaloですが、生憎と日本のお客様企業は上場企業でもあり社内コンプライアンス上、Zalo等のSNSを使った外部との業務通信はNGとのことでした。

日本のお客様が相手企業の信用調査も済ませ、同社との契約締結を役員会に付議される段階では、「契約はコロナ禍が完全に終息して現地に行けてからで良いのではないか」という慎重論もあるとの社内状況を鑑みたご依頼により、現地ネットワークの者が再度先方を訪問。事務所の周辺から、エントランス、社内施設、商品倉庫、従業員などを撮影させてもらい、相手代表者と役員からの力強い協働歓迎メッセージと共に日本語字幕付きショートムービーとして納品し、役員会決議の事前参考資料としていただけました。このようなきめ細かいフォローアップも今回のオンライン商談だけの成約、輸出目標達成につながった要素の1つとして挙げられます。

余談ですが、販売店契約の内容について合意に至った相手ベトナム企業が、12月から1月にかけて現地所管庁の輸入許可を取得するという段階では、認可取得費用はメーカーである日本のお客様が負担されることとされました。単に相手への売り切り取引ではなく、今後ベトナム市場にブランディングをしていく協働パートナーとして初期段階からWin-Winの関係を築いておきたいというお客様の誠意の表明でもありましたが、月末締めの翌月末振込みが社内決済の大原則のため、決裁をとって実際の海外送金をするのがどうしても遅くなってしまうという課題が発生。その際は当社でお立替して現地ネットワークに送金し、現地ネットワークの者がスマホ送金アプリを活用して先方にお振込みと、僅か1日でベトナムへの支払いを完結させるご支援もさせていただきました。

 

以上、「海外企業とのオンライン商談 成約につなげる5つのポイント」と題して具体的な事例を交えてご紹介してきました。

これまでは海外企業との商談は、まずは現地に行って訪問して対面でするのが当たり前、且つ効果的と考えられていましたが、オンラインですと場所や時間の制約も少なく、現地に出向く社員の出張旅費、移動等に関する無駄な時間の発生、社員の体調や勤怠管理の負担等を大幅に抑えて容易にビジネスチャンスを探索することができます。これらの利便性は相手方についても言えることで、これからのグローバルビジネスの手法は、オンラインとオフラインとの融合が主流になるとも言えるでしょう。

人口減少と少子高齢化は着実に進行して多くの分野で日本市場は縮小してきており、インターネットの普及・高速化、在宅リモートワークの一般化、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を背景とした世界的な情報化社会の進展は、益々加速しているように感じます。是非、日本企業もこの早い変化に適応し、"持続可能な成長"のための歩みを止めることなく、海外市場へのチャレンジを続けていただく、そのご参考にしていただければ幸いです。

 

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